ご挨拶

コストナビ開発の経緯

コストナビは今までにない概算手法を採用した全く新しいソフトです。
今までの手計算を前提とした概算手法は、統計値や他の建物と比較するなどの方法により、
いかに簡単な計算で近似値を得るかを主な目的としていました。
高い精度を求めれば算出に手間を要し、算出結果も全体工事費や科目レベルの工事費でコストコントロールには不向きなものでした。


弊社でも統計解析による概算見積ソフトをいくつか開発した経験から、統計解析では精度に限界があると感じていました。
そこでコストナビは、コンピュータの中に立体的な建物を作り、それに構造計算を行い、その数量を拾い出すという実際の設計・積算と同じ流れで概算する全く新しいコンセプトで開発しています。 またコストナビはコンピュータによる概算を前提としているため、複雑な技術計算や、多くの設計条件を判断して最適な値を得るなどの手計算では実現できない、先進の概算手法を採用しています。これにより明細レベルまで算出でき、詳細なシミュレーションや高い精度を可能にしています。 コストナビのプロトタイプとなったソフトは、大手公益企業の専用ソフトとして開発され、実務での使用で高い精度を得てきました。その後、市販向けに機能、操作性を大幅に強化し、平成9年に「コストナビVer.1.0」として発売を開始しました。現在はさまざまな改良を加え「コストナビProVer23」として提供しています。発注者、設計者、施工者の方々に、マンション、店舗、オフィスなどの用途で幅広くご利用頂いております。

私とコンピュータと概算見積の出会い

私とコンピュータとの出会いは、学生時代の1980年にNEC－PC8001に触れたのが最初です。
PC8001は日本初のパソコンといわれるマシンです。 この出会い以降、プログラムが私の趣味になりました。

1983年に準大手ゼネコンに入社し、そこで概算見積を検討する機会がありました。
これが概算見積との出会いです。このときはきちんとしたものはできませんでしたが、 私の頭の中には概算見積というものが深くインプットされました。
また、ゼネコン時代に社内開発ソフトをいくつか使い、使いにくいと感じたことがあります。
この経験からソフトはユーザーの使いやすさを最優先に考えなくてはならないと、 これもまた頭に深くインプットされました。

ゼネコン時代は、現場管理と積算業務に追われ、コンピュータとはあまり進展がありませんでした。

1992年に積算事務所に移り、すぐに大手公益企業の概算見積ソフトを作る機会に恵まれ、その責任者として開発に従事しました。
公益企業の建物を統計解析して回帰式を作り工事費を概算するソフトです。
当時はDOSの時代でLotus123という表計算ソフトのマクロプログラムで開発しました。 これが現在のコストナビの開発につながっています。

現場監督時代に予算がない工事を経験して、設計段階できちんと予算検討をしたのかと何回か感じたことがありました。
しかし積算事務所で設計者と予算作成業務をしてみると、設計者は設計に忙しく予算検討をする十分な時間が無いということもわかりました。
何か予算検討のための簡単に使えるツールが必要と感じたこともコストナビの開発につながっています。

これらの経験を元に、1995年にコストナビの開発にとりかかりました。 ちょうどWindows95が発売されコンピュータが使いやすくなり、パソコンで概算見積をしやすい環境になったことも追い風になりました。

このように節目節目でのコンピュータと概算見積との出会いや色々な経験が、今日のコストナビにつながっています。

コストナビ開発者の経歴

橋口　知治（はしぐち ともはる）

・一級建築士

・一級建築施工管理技士

・建築積算資格者